就職活動で大手企業というと倍率が高く
難易度も高いイメージを抱く方が多いと思いますが、
障がい者採用ではそうとは限りません。
倍率も高くなく通常採用よりも入りやすいです!!
大手企業の方が業績・会社自体の安心感があり
待遇や福利厚生も手厚くて安定して働けるので
まだ業界や会社を決めていないという方は
「障がい者採用に力を入れている企業」という選び方もよいかもしれません。
- とにかく大手企業への就職・転職をしたい
- 障がい者採用で入りやすい企業を知りたい
- 就職・転職活動をしているが行きたい企業が決まっていない
障がい者採用に力を入れているかを見分ける方法
日本国内では障がい者雇用の推進を目的として、
一定規模以上の従業員数を抱える企業は
国が定めた一定の障がい者雇用の割合を達成することが求められています。
そのため、それなりに規模の多い企業であれば
必然的に障がい者採用に取り組むことになります。
その中でも障がい者採用に力を入れているか否かは
定量的・定性的な情報をもとに見極めていく必要があります。
障がい者雇用率ランキングをチェック
企業ごとの障がい者雇用率が開示されているので
定量的に確認するには雇用率ランキングを見てみるのが良いと思います。
順位 | 企業名 | 業種・業界 | 雇用率 | 雇用人数 |
1 | ゼネラルパートナーズ | サービス業 | 17.90 | 39 |
2 | エフピコ | 科学 | 12.70 | 362 |
3 | エイベックス | 情報通信 | 7.40 | 14 |
4 | MRKホールディングス | 小売業 | 6.90 | 4 |
5 | キトー | 機械 | 6.80 | 34 |
6 | JSP | 科学 | 5.54 | 49 |
7 | 関通 | 倉庫・運輸 | 5.40 | 31 |
8 | ファーストリテイリング | 小売業 | 4.71 | 1,101 |
9 | デコボコベース | サービス業 | 4.42 | 5 |
10 | AOKIホールディングス | 小売業 | 4.40 | 5 |
引用元:東洋経済ONLINE 「障害者雇用率が高い会社」ランキングTOP100社
見てみてどうですか?
正直、いわゆる大手と呼ばれる知名度の高い企業はあまり入っていないですよね。
企業規模が大きくなるほどより多くの障がい者の雇用人数が必要になるので
誰もが知っている大手企業がこのランキングに入るのは至難の業なのです。
実際にランクインしている企業の雇用人数を見ても10名以下の会社が複数あり、
参考にはなるもののこのランキングを元に考えればよいという
ものでもなさそうです。
採用活動への力の入れ具合をチェック
ランキングで明確に見るのが難しいとなると、
各企業の採用HPや就活サイトで情報収集をして見つけていくしかありません。
見るときのポイントはいくつかあって
- 通常採用とは別に障がい者採用専用の採用HPがある
- 大手就職・転職サイトの情報をよく更新している
- 障がい者向けの合同説明会や面談会によく来ている
- (新卒の場合)障がい者採用向けのインターンやイベントがある
このあたりのポイントを抑えている企業であれば、
障がい者採用に力を入れていると解釈して間違いないです。
障がい者採用に力を入れている大手企業5選
上記にご紹介したように、各企業の採用HPや就活サイトを見つつ
情報収取をしていくのが一番なのですが
かなり時間も体力もつかいますよね…
ということで、この記事では採用担当の私から見て
障がい者採用へ明確に力を入れている大手企業を厳選して5社、紹介したいと思います。
NHK(日本放送協会)
NHKは放送法の規定により設立された法人で
テレビ局・放送局として様々なコンテンツを世に配信しています。
2022年度の障がい者雇用率は2.42%、雇用人数は297名です。
障がい者採用専用の採用HPもあります。
学生向けには障がいのある人に向けた仕事体験プログラムも実施しています。
採用活動をしていても名前を聞くことが多く、
障がいのある学生の新卒採用に相当力を入れているのか
新卒で経験・スキルがなくても本人のやりたい業務に配属を確約された、
なんて声も多く聞きました。
特に新卒であればまずエントリーしておいて間違いないと思います。
トヨタ自動車
トヨタは言わずとしれた国内最大手の自動車メーカーです。
直近の障がい者雇用率や雇用人数は公開していないのか
見つけることができなかったのですが、各所で企業名を聞きますので
障がい者採用に注力していることは間違いなしです。
障がい者採用専用の採用HPもあります。
事務系職種、技術系職種、生産関連職種と多岐にわたって採用をしていますが
職種ごとの障がい者採用実績も公開されています。
生産関連職種においては知的障がい者の採用実績もあるとのことで
多様な障がい内容の社員が活躍していると見て取れます。
採用後に定着して活躍いただけるか模索している企業が多いです。
その中で実績があり、その旨を採用HPへ掲載しているトヨタは
採用担当目線で見ても進んでいるなという印象です。
資生堂
資生堂は化粧品の製造・販売をしている日本のトップメーカーです。
2023年の障がい者雇用率は4.52%と相当高く、安心感があります。
(年度違い等なのか、前述の雇用率ランキングに入る水準です。)
障がい者採用専用の採用HPがあります。
新卒障がい者向けのインターンシップも開催しています。
自社の採用HPをつくるときに他社の採用HPを参考にしていたのですが、
「障がい者採用 新卒」で検索すると企業HPで一番上に出てくるのが資生堂なので
よ~く見ていました。
ソフトバンク
ソフトバンクは携帯キャリア事業をはじめとした
情報通信事業全般をインターネットカンパニーです。
2023年度の障がい者雇用率は2.74%、雇用人数は466名です。
雇用率も高いですが、従業員数が多いので
雇用人数でみると500名弱の規模で障がい者が働いていることになります。
障がい者採用専用の採用HPもあります。
多くのHPにある社員紹介だけでなく、座談会のような記事や
障がいのある社員の働きぶりに密着した動画など
障がい者採用HPの中でもかなりコンテンツが充実していて
力の入れ具合が伝わってきます。
採用活動をしていく中でも、
イベントには必ずと言っていいほど出展している印象でした。
また、特例子会社を持っていなかったり
選考や配属ポリシーも障がいへの配慮をした上で通常採用と同様と謳っており
企業イメージ通り、障がい者に対してもチャレンジングな印象を受けました。
JTBグループ
JTBグループは国内最大手の旅行代理店を運営する企業です。
2023年の障がい者雇用率は2.58%と安心感のある水準です。
障がい者採用専用の採用HPもあります。
新卒向けの障がい者採用インターンも開催しています。
JTBは複数のグループ企業の採用活動を合同で実施するグループ採用、
求職者目線では1回エントリーするだけで
まとめて企業から案内を受け取ったり選考を受けたりすることができます。
合同採用しているグループ企業の中には特例子会社も含まれるので
特例子会社にするかどうかを迷っている人も
選考を進めやすいと思います。
障がい者採用へ注力している企業を受けてみましょう
紹介してきたとおり、誰もが知っている大手企業の中でも
障がい者採用に力を入れている会社は多いです。
そして障がい者採用市場は売り手市場と言っても過言ではないので
一般的な「大手企業は狭き門」というイメージよりも
内定を得られる難易度も高くありません。
まだ志望企業が決まっていない方は
まず大手企業からチェックしてみることをおすすめします!